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第1回「やさしい日本語」ユース作文コンテスト審査結果発表、最優秀賞は山形県立寒河江高等学校の佐藤裕斗さん(2年生)

<2024年12月9日プレスリリース>


一般社団法人やさしい日本語普及連絡会(代表理事 吉開章)主催、第1回「やさしい日本語」ユース作文コンテストは11都県、14の高校から21作品の応募がありました(応募のあった都道府県:山形県、福島県、茨城県、群馬県、東京都、神奈川県、愛知県、三重県、兵庫県、香川県、沖縄県)。

 

テーマは当団体代表理事がプロデュースしたやさしい日本語ラップ「やさしい せかい」を見て、感じたり考えたりしたことを、2000字以上4000字以下の作文にするというものであり、2024年11月13日に開催された審査委員会の厳正な審査により、最優秀賞1作品、優秀賞4作品を選出しました(優秀賞の並びは受賞者の名前の50音順)。

 

最優秀賞 山形県 山形県立寒河江高等学校 2年 佐藤 裕斗 さん

タイトル:「やさしい せかい」をつくるために

 

優秀賞 香川誠陵高等学校(香川県) 1年 宇都宮 絢 さん

タイトル:共に歩む未来へ


優秀賞 東京女子学院高等学校(東京都) 3年 段 佳宜 さん

タイトル:文化や言語の壁を打破する

 

優秀賞 愛知県立刈谷高等学校 3年 中村 風花 さん

タイトル:等しさの先の多様性

  

優秀賞 三重県立飯野高等学校 1年 吉田 ゆみ さん

タイトル:「いっしょに」


すべての作品は以下のページからごらんになれます。


当社団のウェブサイト・Facebookの掲載や、社団関係者のチラシ配布といった限られた告知でしたが、学校の先生方の熱心な指導もあり、どの作品も素晴らしい内容でした。当社団の初の行事ということもあり、代表理事がそれぞれの学校に出向いて表彰することとしています。


以下、審査委員会・審査委員による講評です。


最優秀賞 山形県 山形県立寒河江高等学校 2年 佐藤 裕斗さん

タイトル:「やさしい せかい」をつくるために


(講評:審査委員総括)

多くの人にやさしい日本語を知ってもらいたいという趣旨に合致し、文章構成も申し分なく、実践を交えた論の展開が大変評価できます。実際に日本語教室に参加し、技能実習生たちとやさしい日本語を使って接する中で、彼ら・彼女らが日本人と関わる機会が少なく、その原因は日本人側にあるという「気づき」を得ています 。その経験を生かし、学校祭に向け探求班で「やさしい日本語普及活動」に取り組んだという行動は素晴らしいです。生活者として外国人を捉えている点も非常に好感が持てます。


優秀賞 香川誠陵高等学校(香川県) 1年 宇都宮 絢さん

タイトル:共に歩む未来へ


(講評:審査委員 井上 くみ子)

「やさしいせかい」のメッセージをしっかり受け止めており、自分の気づきがよく書けています。外国人だけでなく、障害のある人へも目を向けており、多言語字幕や手話版に気がついた点も評価できます。自分事として捉え、伝わらなくても諦めず、新たな工夫を重ねようとする姿勢が感じられます。無意識の偏見や親の通訳で自由が奪われる子どもなど、社会問題についても考えられており感心いたしました。素晴らしいです。


優秀賞 東京女子学院高等学校(東京都) 3年 段 佳宜さん

タイトル:文化や言語の壁を打破する


(講評:審査委員 嶋田和子)

動画「やさしい せかい」の歌詞をていねいに見ていきながら、自分自身が体験した「日本語の難しさ」について的確に記していて、素晴らしいです。さらに「目に見えない隔たり」を取り上げ、日本社会におけるコミュニケーション上の課題について言及し、今後どうあるべきかについても明確に意見を述べています。「理解と交流を通じて、より包容力があり友好的な社会」が築いていけるよう、これからも発信していってください。受賞、おめでとうございます!


優秀賞 愛知県立刈谷高等学校 3年 中村 風花さん

タイトル:等しさの先の多様性


(講評:審査委員 クレシーニ アン)

中村さんは、少数派の方の気持ちに共感できる人であることがよく伝わりました。「ガイジンさんなのに日本語が上手!」みたいな発言に対して違和感があることに感動し、本当に多様性がわかっているなぁと思いました。中村さんみたいな若者が増えると、きっと日本はもっと生きやすい社会になるでしょう。本当におめでとうございます!


優秀賞 三重県立飯野高等学校 1年 吉田 ゆみさん

タイトル:「いっしょに」


(講評:審査委員長 山脇啓造)

11歳の時にブラジルから来日し、周囲にやさしい言葉をかけられ。楽しかった小学校生活。一方、周囲から嫌な言葉をかけられ、苦しかった中学校生活。その対照的な経験を振り返った文章に心を揺さぶられました。この作品は必ずしも「やさしい せかい」の内容に具体的に言及していませんが、一人でも多くの全国の学校の生徒そして教員の皆さんに読んでもらいたいと思います。



<コンテスト概要>

 

主催:一般社団法人やさしい日本語普及連絡会

共催:

・にほんごぷらっと(日本語教育情報プラットフォーム)

・やさしい日本語ツーリズム研究会

・ことばとまなびインターナショナル(株)(にほんごぷらっと運営事務局)

後援:明治大学国際日本学部

協賛:株式会社BRIDGE MULTILINGUAL SOLUTIONS  アルファサード株式会社

協力:株式会社ダンク


審査員

(委員長)山脇啓造(明治大学国際日本学部教授)

     嶋田和子(アクラス日本語教育研究所代表理事)

     クレシーニ・アン(北九州市立大学准教授)

     井上くみ子(一般社団法人やさしい日本語普及連絡会設立社員・代表補佐)

​​※主催者代表であり「やさしい せかい」プロデューサーの吉開は審査に関わっていません。


コンテスト告知ページはこちら

 

<やさしい日本語ラップ「やさしい せかい」>


やさしい日本語ツーリズム研究会が明治大学国際日本学部山脇啓造ゼミナールと協力し、多文化共生・インクルーシブ ・寛容な社会の実現を目指し、「やさしい日本語」をテーマとして制作したオリジナルラップです。2021年9月30日に公開され、2024年12月9日現在の再生回数はオリジナル版・手話ラップ版も合わせて7万回を超えています。


オリジナルバージョン


手話ラップバージョン



<一般社団法人やさしい日本語普及連絡会について>


やさしい日本語を広める法人同士がつながり、連携して活動を社会にアピールすることで、持続可能な形で多様性を認め合う社会づくりに貢献することを目指す。株式会社電通でやさしい日本語ツーリズム研究会を立ち上げた吉開章が、独立して2023年4月4日設立。

代表理事:吉開 章(やさしい日本語ツーリズム研究会代表、元電通ダイバーシティ・ラボ)


お問い合わせ: akira.yoshikai (アットマーク)yasanichi.com





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